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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0504  6. 電力系統I-(4)
日時: 2015年10月17日(土) 15:30 - 16:35
部屋: D31 (→地図)
座長: 西村 和則 (広島工業大学)

6-16 (時間: 15:30 - 15:43)
題名調整力の応答性を考慮したオンデマンド需給制御システムに関する一検討
著者*村岡 壮紀, 造賀 芳文, 佐々木 豊, 餘利野 直人 (広島大学大学院工学研究科)
キーワード自然変動電源, 調整容量, 小規模独立系統, 需給制御, 電気自動車
アブストラクト近年,太陽光発電や風力発電といった自然変動電源の導入拡大に伴う予測困難な出力変動の増大が懸念されている。そこで著者らは先行研究でリアルタイムに系統状態を監視して想定外な出力変動に対して出力抑制を行うオンデマンド需給制御システムを開発してきた。また,EVの充電電力量を制御することで周波数制御に活用してきた。しかし,発電機が対処できない速い出力変動が生じた場合,従来の制御方式では変動に対処できないことがあった。 そこで本稿ではEVに速い周期の変動成分,DEに遅い周期の変動成分を分担させる変動周期別LFCを行った。そして,調整力の制御周期の差別化を本システムの抑制復帰判断,連系量決定に関しても適応させることで一層適切な制御を可能とした。

6-17 (時間: 15:43 - 15:56)
題名類似度を考慮した翌日最大需要予測に関する日射の影響についての検討
著者*赤星 貴晃, 造賀 芳文, 松浦 和輝, 佐々木 豊, 餘利野 直人 (広島大学)
キーワード需要予測, 負荷需要, 電力需要, 重回帰分析
アブストラクト翌日最大需要予測は,系統運用業務の基となるため高い精度が求められる.これまでに,我々は時間断面逐次重回帰分析に,電力需要に影響を及ぼすと考えられる各種要因が予測対象日と類似している過去のデータを選択して予測式を構築する方式を加えた手法である,類似度を考慮した時間断面逐次重回帰分析を提案した.そして現在,時間断面逐次重回帰分析と類似度を考慮した時間断面逐次重回帰分析の2手法の研究を行っている.本稿では,時間断面逐次重回帰分析による予測で追加後に精度向上が見られた説明変数について,類似度を考慮した時間断面逐次重回帰分析にも同様の説明変数を追加した場合に,予測精度の向上が見られるかの確認を行う.

6-18 (時間: 15:56 - 16:09)
題名臨界トラジェクトリー法を用いた潮流状態と過渡安定度の関係性に関する研究
著者*新谷 和也, 餘利野 直人, 造賀 芳文, 佐々木 豊 (広島大学), 杉原 弘章 (中国電力)
キーワード電力系統, 過渡安定度解析, 臨界故障除去時間, 臨界トラジェクトリー, 電圧安定性
アブストラクト電力系統は常に雷などの外乱にさらされており,多数の想定故障下で発電機の安定度を高精度に解析する必要がある.筆者らはこれまでに,新たな過渡安定度解析手法として,系統の安定限界に相当する動揺方程式の解を計算し,過渡安定度を知る上での重要な指標となる臨界故障除去時間(CCT:Critical Clearing Time)を直接的に求める手法(臨界トラジェクトリー法)を提案してきた. 本稿では、電力系統における過渡安定度と電圧安定性の高速かつ効果的な評価手法を提案する。臨界トラジェクトリー法と、連続法(CPFlow法)とを組み合わせ、PV曲線上の多様な潮流状態において、CCTを指標として過渡安定度を評価し、関係性について検証を行ったので結果を報告する。

6-19 (時間: 16:09 - 16:22)
題名市場シミュレーションモデルの構築に関する一検討
著者*森永 康平 (広島大学大学院工学研究科), 関崎 真也, 佐々木 豊, 餘利野 直人, 造賀 芳文 (広島大学大学院工学研究院)
キーワードスポット市場, マルチエージェント, XCS
アブストラクト近年,電力自由化の進展として電力会社から独立した系統運用機関であるISOに送配電網運用を委託する「機能分離」や,送配電部門を別会社にする「法的分離」の二案による発送電分離の動向が注目を集めている.我が国では日本卸電力取引所(JEPX)で電力取引が行われており,電力自由化に向けて益々活性化してきている.スポット市場における取引が増加するにつれて,市場価格や取引電力量が市場参加者の行動に依存して変動すると考えられるため,需給バランスの維持がこれまで以上に重要になると予想される.本論文では,再エネ出力や需要等の不確定性が電力需給計画に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし,その準備としてエージェントベースの市場シミュレーションモデルを構築する.

6-20 (時間: 16:22 - 16:35)
題名簡易な全天日射スペクトル推定モデルに用いる全天日射係数に及ぼす気象パラメータの影響
著者*帆足 介, 桶 真一郎 (津山工業高等専門学校)
キーワードSPCTRAL2, 全天日射スペクトル推定モデル, 全天日射係数, レイリー散乱の透過率, エアマス
アブストラクト多接合型の太陽電池は,異なる分光感度を有する太陽電池を積層しているため,出力計算や電流整合を行なう上で入射する日射スペクトル分布を把握することが重要となる。これまでに,筆者らのグループは,全国各地における日射スペクトル分布を簡便に求めるために,SPCTRAL2に用いられる入手が困難な気象データの代わりに全天日射強度と全天日射係数を用いて日射スペクトル分布を推定するモデルを提案してきた。本研究では,提案モデルを用いた推定値の誤差が短波長域で大きくなる原因が全天日射係数にあると考え,全天日射係数に影響を及ぼす気象パラメータについて検討した。