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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0404  14. 医療電子・生体工学-(2)
日時: 2015年10月17日(土) 15:30 - 16:35
部屋: D24 (→地図)
座長: 佐村 俊和 (山口大学)

14-6 (時間: 15:30 - 15:43)
題名静電誘導を用いた歩行中の足裏接地面積経時変化の推定法
著者*武久 尚矢, 栗田 耕一 (近畿大学工学部)
キーワード静電誘導, 歩行運動, 非接触計測, 相関係数
アブストラクト我々は,非接触・無装着で歩行運動を検出するため静電誘導に着目した.そこで,人体電位の変動で静電誘導電流が流れる高感度静電誘導型ワイヤレスセンサを開発した.これを用いることにより,被験者にセンサ等を装着することなく,自然な状態での歩行動作検出を可能にした.この方法を用いて検出した歩行波形には足裏の接地面積の時間変化が大きく関係していることが分かった.さらに,足裏接地面積の経時変化が被験者により異なることを明らかにした.これを検証するため,木製の中敷きを使用することで歩行動作における足裏の接地・離地に制約を与えることにより歩行信号がどのように変化するのかを比較した.

14-7 (時間: 15:43 - 15:56)
題名追従性を考慮した注視点可視化手法の提案と評価
著者*中下 航, 大町 怜司, 中道 上 (福山大学), 渡辺 恵太 (DNP情報システム)
キーワードWebユーザビリティ, 視線, 行動解析, 処方監査
アブストラクト本研究では追従性を高めるための新たな注視行動の可視化手法として,未来線による可視化手法を提案した.提案手法の有効性を評価するために可視化手法ごとの追従時間の平均値の差の検定を行った.その結果より,未来線の可視化手法とその他の可視化手法の追従時間の平均値の間には差が見られ,それぞれ有意の差があることが分かった.よって注視点の新たな可視化手法である未来線は,追従時間間隔が最も短く,評価者が被験者に近い注視行動が可能となる.

14-8 (時間: 15:56 - 16:09)
題名処方監査における熟達度による確認行動の比較
著者*大町 怜司, 中下 航, 中道 上, 宮崎 光二, 江藤 精二 (福山大学)
キーワード視線, 注視点, ユーザビリティ, ヒヤリ・ハット, 振る舞い
アブストラクト本論文では,医療情報システムを利用した場合の処方監査における,処方せん確認行動の注視点の動きに着目し,薬剤師1名を理想的な確認行動として,学生5名と比較した.熟達者である薬剤師と非熟達者である学生を比較し,熟達度による振る舞いの違いを明らかにするために注視点の特徴を分析する.これにより,非熟達者である学生では熟達者である薬剤師に比べ,処方監査に費やす時間は長く,注視点の総移動距離は短く,速度は遅いことを明らかにした.この結果より,注視点の移動距離の短さが見落とし,あるいはヒューマンエラーにつながる要因として考えられる.

14-9 (時間: 16:09 - 16:22)
題名生体認証のための様々な歩行状態における人体の帯電量変化の測定
著者*中越 雅紀, 中尾 和樹, 西村 亮 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻)
キーワード個人認証, 静電気, バイオメトリクス, 歩行, 誘導電流
アブストラクト人間の歩行時に人体における電荷の変動を用いて非接触な生体認証を行う方法を提案する.被験者が接地金属板の付近を歩行することで金属板に誘導される電流波形を観測し,波形をフーリエ変換した波形を被験者の特徴とし,被験者及び歩行速度,歩行方法を変えてその違いを調査した.同一人物,同一条件の場合は服装や天候によって波形は異なったが,類似している波形を得ることができた.今回行った実験では歩き方などの測定条件を指定しているため個人による差が大きくみられた.

14-10 (時間: 16:22 - 16:35)
題名皮膚バリア機能評価を目的とした皮膚インピーダンスからの角層成分の抽出
著者*楠原 俊昌, 中村 隆夫 (岡山大学大学院保健学研究科), 有吉 華子 (岡山大学医学部保健学科), 山本 尚武 (岡山大学)
キーワード皮膚バリア機能, 皮膚電気インピーダンス, 角層, 乾式電極
アブストラクト近年,皮膚バリア機能の低下がアレルゲンの体内侵入の原因となることが指摘されており,皮膚バリア機能を定量評価する手法が求められている.本研究では,測定が簡便な乾式電極を用いて皮膚インピーダンスの測定を行い,皮膚バリア機能を担う角層の情報を抽出することを試みた.まず,被験者の前腕中央部に角層が失われるまでテープストリッピングを施し,角層より下層のインピーダンスを測定した.また,別の被験者に対して段階的にテープストリッピングを施して皮膚インピーダンスを測定したところ,下層成分が無視できない大きさであることが確認できた。これより,角層を正確に評価するためには下層成分の補正が必要であることが示唆された。