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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0302  11. 光・量子エレクトロニクス
日時: 2015年10月17日(土) 10:30 - 11:35
部屋: D23 (→地図)
座長: 香川 直己 (福山大学)

11-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名燐光剤混合型EL素子の発光効率向上
著者岡野 嵩史 (近畿大学 大学院), *岡田 和之 (近畿大学 工学部)
キーワード有機EL, 燐光, 発光効率
アブストラクト複数の燐光剤を混合した発光層をもつ有機EL素子において、燐光剤単独の場合にくらべて電流効率が向上した。この結果について報告する。

11-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名Penrose共振器のミラー損失
著者*皿田 貴寛 (岡山県立大学大学院情報系工学研究科), 福嶋 丈浩, 坂口 浩一郎, 徳田 安紀 (岡山県立大学情報工学部)
キーワード光共振器, ミラー損失, 2次元, Penrose unilluminable room, 光線軌道
アブストラクト2次元光共振器における光線と波動の対応関係を調べることは学術的に興味深い研究課題である.これまで様々な共振器形状を有する半導体レーザが製作され,発振モードが調べられている.我々は,照明問題の数理モデルとして興味が持たれているPenrose unilluminable roomと呼ばれる特殊な2次元形状を有する半導体レーザの発振モードを調べたところ,菱形の周期軌道に対応するTM偏光の共振器モードで発振することを明らかにした.本研究では,発振の可能性がある四種類の光線軌道に対してミラー損失を見積もり,菱形の軌道に対応するTM偏光の共振器モードが最も低い損失を示すことを明らかにした.

11-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名メタルスリットアレイを用いた光フェイズドアレイ効果
著者*橋本 雅文, 山口 祐生 (岡山県立大学大学院), 坂口 浩一郎, 福嶋 丈浩, 徳田 安紀 (岡山県立大学)
キーワードメタマテリアル, 光フェイズドアレイ効果
アブストラクト波長より小さいスリット間隔を持つメタルスリットアレイはメタマテリアルの一種とみなせる。本研究ではスリット間隔を変調した複数枚のメタルスリットアレイを組み合わせて得られる光フェイズドアレイ効果について、FDTDシミュレーションにより検討した。光フェイズドアレイ効果を得るためには、スリット周期の変調と、多段化によるエアギャップ層の挿入が必要であることを示し、変調度とエアギャップ数を増加させることで光フェイズドアレイ効果を増大できることを示した。

11-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名メタルスリットアレイの誘電体的性質
著者*山口 祐生, 橋本 雅文 (岡山県立大学大学院), 坂口 浩一郎, 福嶋 丈浩, 徳田 安紀 (岡山県立大学)
キーワードメタマテリアル, テラヘルツ
アブストラクト金属板に周期的に溝を切った構造のメタルスリットアレイはメタマテリアルの一種としてみなせ,擬似的な誘電体として振舞うことが報告されている.本研究では,メタルスリットアレイの構造パラメータを変えた場合に見られる透過スペクトルの構造依存性から,メタルスリットアレイの誘電体的性質について検討を行った.その結果,透過スペクトルはスリット周期に関係する特定の周波数以下において顕著なFabry-Perot的な共鳴特性を示し,コントラストやピーク幅は通常の誘電体と同様の振る舞いをすることが分かった.またピーク周波数がスリット幅に依存することを示し,その理由について考察を行った.

11-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名多層誘電体格子による電磁波散乱の解析法への影理論の適用
著者*若林 秀昭 (岡山県立大学情報工学部)
キーワード多層誘電体格子, 影理論, ヘルムホルツ方程式, 行列固有値法, 固有値縮退
アブストラクト本稿では,法線方向の波の伝搬定数が 0 の場合のヘルムホルツ方程式による界表現を検討する.次に,多層誘電体格子の散乱問題の解析法である行列固有値法において,全領域の全モードの界に影理論を適用する.この適用により,固有値 (伝搬定数) が 0 で縮退する場合 (低入射角極限,臨界角入射) を含めて扱うことができる.固有値が 0 で縮退する場合の計算例を示す.