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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2018)シンポジウム

セッション 7B  交通流
日時: 2018年7月6日(金) 8:30 - 10:10
部屋: 横笛の間
座長: 石田 繁巳 (九州大学)

7B-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名交通流改善のための交通シミュレーションから得られるデータの正当性評価
著者*染谷 一輝 (神奈川工科大学), 齋藤 正史 (金沢工業大学), 清原 良三 (神奈川工科大学)
ページpp. 1349 - 1354
キーワードITS, 交通シミュレーション, モバイル空間統計データ, 道路交通センサス
アブストラクト都市部における交通渋滞は深刻化の一途をたどっている.地下の有効利用などで道路を増やし,増える交通量をさばけるだけの容量を確保するといった対応を取れる都市もある.また,交通渋滞に対しては,発達した公共交通機関を利用することにより,通勤通学時に渋滞を避けることも可能な都市も多い.しかし,地方中核都市では、公共交通サービスが貧弱で,鉄道があっても列車の本数が少ないなどで自動車を利用する人が多くなる.結果として交通渋滞が発生しており,問題は深刻化している.人の流れの把握手法に関して,交通量の実態を調査する道路交通センサスのデータと,携帯電話の利用者の位置情報に基づくメッシュ領域表現されたモバイル空間統計のデータを用いて,それらと同等の区間で同じデータが得られるようにシミュレーションからのデータ取得の正確性を示す.

7B-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名自動運転車両普及期における交差点での交通流改善手法の検討
著者*古川 義人 (神奈川工科大学大学院), 清原 良三 (神奈川工科大学)
ページpp. 1355 - 1362
キーワード自動運転, 車車間・路車間通信, 交通流
アブストラクト自動運転技術は車車間通信・路車間通信など,手動運転では得られない周辺の情報を得ることができるため,渋滞改善や事故防止などの改善効果が見込まれている.しかし,自動運転技術はレベルが異なることや,市場化に長い年月が必要と想定されるため,自動運転と手動運転が混在した環境が生じると予想される.また,こうした混在環境下では本来自動運転技術が想定した動作ができないことが予想できる.本論文では,マルチエージェントシミュレータを用いて混在環境を構築し,今後普及した際に起こりうる問題の発見を試みる.その結果,自動運転車両の増加に伴い丁字路において非優先道路の交通流の改善を確認したが,それに伴う車間距離調節のための急ブレーキが周辺の道路の交通流に影響を与えることを確認した.そこで,この問題を解決するために路側器との路車間通信を利用した交通流改善プロトコルを提案した.その結果,提案手法では非優先道路の渋滞改善と同時に,周辺の道路への急ブレーキを踏む回数を削減することを確認した.

7B-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名メタ戦略と分類器を用いた交通渋滞緩和
著者*堤田 恭太, 伊藤 秀剛, 松林 達史, 戸田 浩之 (日本電信電話株式会社 NTTサービスエボリューション研究所)
ページpp. 1363 - 1370
キーワードマルチエージェントシミュレーション, 最適化, ITS, 渋滞緩和, メタ戦略
アブストラクト本研究では,メタ戦略と分類器を組合せて用いることで,渋滞を緩和する交通信号の制御パラメータを効率的に探索する最適化手法を提案する.既知の良い指標値を得られるパラメータを正例,そうでないパラメータを負例として識別する分類器を事前に学習しておき,メタ戦略で生成したパラメータをその分類器によって判別させることで良い指標値となるパラメータを絞り込むことができ,パラメータの探索を効率化することができる.実験では,199交差点からなる実交通環境を再現した交通シミュレーションのシナリオを用いて,1,499の信号制御パラメータを渋滞損失時間が削減するように最適化させ,提案法は需要率に基づく算出方法であるWebsterの実験式によるパラメータと比べて-18.3%の渋滞緩和効果となり,代表的なメタ戦略の手法である遺伝的アルゴリズムや,分類器を用いる最新の手法と比べても効率的に最適化できたことを示す.

7B-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名電気自動車における合計トリップ時間削減のための複数車両情報を考慮した充電所選択手法の検討
著者*團 皆人, 岡部 友介, 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科)
ページpp. 1371 - 1376
キーワードITS, EV, 充電所選択, トリップ時間
アブストラクト電気自動車は充電に時間がかかることから,充電所の待ち時間が発生してしまうという問題につい て検討されている.この待ち時間を削減するために ITS ( Intelligent Transportation Systems )の通信技 術を用いて,待ち時間の短い充電所を選択する研究が行われている.本稿では,複数車両の合計トリップ 時間を削減することを目的として,複数車両情報を考慮した充電所選択手法を提案する.提案手法では, 充電所を使用するときに充電所に対して予約を行う.他車両はこの予約情報を利用することで充電所の待 ち時間を推測することができる.この待ち時間と車両と充電所の位置情報からトリップ時間を算出するこ とで,最もトリップ時間の短い充電所を選択することが可能である.また,複数車両の予約をまとめて行 うことで,複数車両の合計トリップ時間を削減することが可能である.シミュレーション評価では,提案 手法により既存手法と比較して合計トリップ時間の削減が可能であることを示す.

7B-5 (時間: 9:50 - 10:10)
題名協調型自動運転の交差点通過における安全・効率のシミュレーション評価
著者*木村 健太, 東 峻太朗, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 1377 - 1382
キーワード協調型自動運転, 車車間通信
アブストラクト近年,自動運転の研究開発が活発に行われ,ドライバーの役割を自動車自身が担う仕組みが進歩している. 車載センサのみで収集した情報を用いて自動運転を行う場合,見通しが悪く,死角となる部分が大きい交差点を走行する際に,交差する車線に存在する車両の情報を得ることができず,出会い頭衝突事故の危険性が高くなる。また,死角となる部分の情報は交差点の手前に侵入するまで得ることができず,安全確認をする際に一時停止をする必要がある. 安全や効率を向上させるために,車両ごとに得た情報を通信を用いて,周囲の車両同士が共有することが重要になる. 本研究では見通しが悪い交差点を交通する自動運転車両が通信を使用する場合と使用しない場合を比較することで安全や効率にどれほどの影響を与えるかを検証する. シミュレータを用いて評価を行い,見通しの悪い交差点において,自動運転車が通信を使用した場合,安全と効率に対して一定の効果が現れることを示した.