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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2021)シンポジウム

セッション 4D  画像認識と自律移動体処理
日時: 2021年7月1日(木) 8:50 - 10:10
座長: 藤本 まなと (奈良先端科学技術大学院大学)

4D-1 (時間: 8:50 - 9:10)
題名自律走行台車を活用した2次元点群情報による人物検出手法
著者*永井 悠人, 澤野 雄哉 (神奈川工科大学大学院/清原研究室), 寺島 美昭 (創価大学), 鈴木 孝幸, 清原 良三 (神奈川工科大学)
ページpp. 728 - 733
キーワードセキュリティ, 人物検出, 点群処理, LiDAR
アブストラクト自動運転技術の研究開発が活発であり,これらの技術の様々な分野への応用も期待されている.例えば,自動走行ロボットや台車など人以外のものを載せて運んだり,移動することに意味のある機能に活用することが期待されている.様々な応用が考えられる中,自律走行台車は,昼間は台車,夜間は警備,人が多いときにはデジタルサイネージなど複数の用途が期待される,そこで,神奈川工科大学では昼間は配送ロボットとして活用し,夜は悪意のある侵入者への抑止効果と悪意のない侵入者の検知に利用することを目的として,自律運転機能を備えた台車型の自動走行ロボットを開発している.本論文では,カメラのように光度の影響を受けず3D-LiDARと比べ比較的安価で情報量の少なさから処理の削減が見込める2D-LiDARを利用し人物を検知する事を目的とし,取得した点群情報を点群として直接学習させるための検討を行ったので報告する.

4D-2 (時間: 9:10 - 9:30)
題名人と共存する自律移動ロボットにおける安全性と効率性を考慮したナビゲーション手法の評価
著者*天野 加奈子, 加藤 由花 (東京女子大学)
ページpp. 734 - 740
キーワード自律移動ロボット, 強化学習, ロボットナビゲーション
アブストラクト近年,人と共存する自律移動ロボットに対する期待が高まっている.これらサービスロボットには,安全性に配慮した動作が求められ,特に,歩行者が存在する動的環境下で行動する移動ロボットの場合,ロボット自身が歩行者を認識し,回避行動をとる必要がある.我々はこれまで,歩行者を回避しつつ効率的に目標位置に到達するロボットの行動を強化学習により獲得し,それを経路計画に利用する手法を提案してきた.ここでは,時間の経過と歩行経路への侵入に対して負の報酬を与えることで,安全性と効率性の双方を考慮した行動を学習させた.本稿では,提案したナビゲーション手法を小型車輪型ロボットに実装し,実機においても提案手法が有効に機能することを検証する.ここでは,学習機構と合わせて,センサーによる人物追従機能,環境地図作成機能,自己位置推定機能をロボットに実装し,評価実験を行う.

優秀プレゼンテーション賞 / Presentation Awards
4D-3 (時間: 9:30 - 9:50)
題名浮流無線観測機を用いた省労力下水管検査システムのための映像閲覧システムの構築
著者*近本 祐介, 立花 誠也, 堤 悠喜 (静岡大学総合科学技術研究科), 澤野 弘明 (愛知工業大学), 石原 進 (静岡大学学術院工学領域)
ページpp. 741 - 749
キーワード下水管検査, センサネットワーク, 映像集約, 撮影位置推定
アブストラクト高度経済成長期に敷設された下水管の老朽化に伴い,下水管の検査や修復作業が全国的に必要となっている.しかしながらその時間的,人的コストが作業実施の障壁となっている.筆者らは,下水管検査の短時間化や人的コストの削減を目指し,小口径下水管を対象とする浮流無線観測機による下水管検査システムの開発を進めている.このシステムでは無線通信が可能な浮流無線カメラユニット(浮流ノード)を下水管へ投入し,下流のマンホール下に設置された無線LANアクセスポイント(AP)を介して映像データを回収する.そしてAPからクラウド上の集約サーバへセルラ通信等を経由して映像データを集約する.集約された映像データは撮影位置とひもづけられた形で検査担当者が閲覧可能とする他,自動診断による障害箇所特定に用いられる.本システム実現のために,複数の浮流無線ノードによる協調型映像送信プロトコルの設計・開発が進められてきたが,映像転送されたデータのサーバへの集約ならびに位置と紐づけられた映像データの掲示システムの実装は行われていなかった.本稿では,撮影された映像と撮影位置を対応づけるため,線形補間によって浮流ノードの位置を推定する手法の提案とその実装について述べる.下水道を模したテストベットでの実験の結果,提案手法における映像データの推定位置誤差は,検査員が障害箇所を特定する上で支障のない範囲に収まっていることが確認できた.

4D-4 (時間: 9:50 - 10:10)
題名事前予測による物体検出の推論実行効率化
著者*田中 美帆, 鈴木 貴久, 豊永 慎也, 松倉 隆一 (富士通株式会社)
ページpp. 750 - 759
キーワードAI, 物体検出, 推論処理, 動画, GPU
アブストラクト機械学習の認識精度の向上により,日常のさまざまな場面で機械学習が用いられるようになってきた.例えば,道路や交差点に設置されるカメラにより,渋滞や事故などの状況を人間に代わって判断し,通知できる.しかしながら,GPUは高価であるため,GPUの処理を効率化して相対的にコストを下げることが重要となる.意味のあるイベントは頻繁には発生しないことに着目し,簡易な方法で認識結果を予測することで,変化の少ないフレーム画像の認識処理を回避・抑制する方式を提案した.実現における課題は次の3つである.(1)前のフレーム画像と同じ推論結果が得られる画像(類似画像)の簡易判定方法.(2)GPUの推論処理と競合しないシステム全体のスケジューリング.(3)GPUでの推論処理の上限に合わせたフレーム画像数の調整,である.評価では,高速道路のカメラ画像(25fps)から走行中の自動車台数を計測するケースを想定した.既存研究では,カメラ画像を4fpsに間引きし4並列で処理したが,本方式では25fpsのカメラ画像を類似度判定することができた.この結果,評価で利用したカメラ画像では,GPU上での推論処理対象のフレームレートが25pfsから1.3fpsに変換され,同時に8台のカメラ画像を処理可能であることが示された.全体として12.5倍 (25fpsを8並列, 200fps)の処理向上が得られた.