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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2022)シンポジウム

セッション 1G  行動認識1
日時: 2022年7月13日(水) 13:50 - 15:30
座長: 清原 良三 (神奈川工科大学)

ヤングリサーチャ賞 / Young Researcher Awards
1G-1 (時間: 13:50 - 14:10)
Title履物裏に貼り付けたBLEビーコンによる歩数推定手法
Author*大鐘 勇輝 (愛知工業大学大学院 経営情報科学研究科), 榎堀 優 (名古屋大学大学院 情報科学研究科), 梶 克彦 (愛知工業大学 情報科学部)
Pagepp. 140 - 148
KeywordBLEビーコン, 行動認識, ステップ認識, ヘルスケア, センサ信号処理
Abstract医療技術の発達による寿命の延伸と,これに伴う高齢化によって,介護業界の人手不足が社会問題となっている.高齢者介護施設では日常生活の介助の他に,健康維持を目的とした活動量の把握・管理が求められる.この作業の負担軽減を目指す試みとして,加速度センサやスマートフォン,カメラを用いた活動量推定が提案されているが,導入コストの問題により広く普及するには至っていない.そこで本研究では,低コストで導入・運用が行える活動量推定を目指し,BLEビーコンをセンサとして使用する歩数の推定手法を提案する.BLEビーコンから発信される電波は,受信機との距離や遮蔽状態の違いによって変化しやすい.この特徴に着目し,履物裏にBLEビーコンを貼り付け,歩行動作によって変化する受信電波強度から歩数を推定した.ただしこの際,貼り付ける履物の素材や歩行速度,受信機の設置位置が,受信電波強度に影響を与える可能性がある.本稿ではこれらの影響についても調査を行い,提案手法の有効性を確かめた.評価実験では,任意の速さで100歩分歩いてもらい,実際の歩数と推定歩数を比較して評価を行った.その結果,91.6%の精度で推定が行えると判明した.

1G-2 (時間: 14:10 - 14:30)
Title加速度と位置情報を用いたバスの乗客の起立・着席推定
Author*上別縄 祐也, 勝間 亮 (大阪公立大学)
Pagepp. 149 - 157
Keyword加速度センサ, GPS, バス, 状態推定, スマホ
Abstractバスの利便性を向上させるには,乗客の状態に応じた高度なサービスを提供することが考えられる.乗客の状態は大きく分けて起立と着席があり,それらを自動で判別することが求められる.本論文では,乗客の所持するスマートフォンで加速度と位置情報を取得することで,起立と着席のどちらの状態であるかを推定する方式を提案する.乗客が受ける揺れの影響はバスの停車や発車時に大きくなる特徴を利用するため,提案手法ではGPSを用いてバスの停車・発車した時刻を推定する.次にバスの停車・発車時の揺れを,加速度センサを用いて計測することでバスの乗客の起立・着席の状態を推定する.また,乗客が装着したイヤホンで加速度を取得することで,推定した停車・発車時刻の推定精度の向上を図る.

1G-3 (時間: 14:30 - 14:50)
Titleスマホに搭載されているセンサを用いた自転車の空気圧低下推定手法の基礎検討
Author*山口 塁 (愛知工業大学 情報科学部情報科学科), 梶 克彦 (愛知工業大学 情報科学部)
Pagepp. 158 - 162
Keywordスマートフォンアプリケーション, センサ信号処理, 自転車, 空気圧
Abstract自転車点検を毎回する人が少なく,走行中に事故やヒヤリハットを経験する人がいる.このような経験をする人を増加させないためには,自転車点検を促進する必要がある.これらの点検から空気圧点検に注目した.これまでの空気圧点検を促進する手法として,タイヤのバルブに気圧センサを接続し,スマホで空気圧を確認する手法や,空気圧を必要としないタイヤを導入する手法がある.しかし,これらの手法は専用のセンサやタイヤが必要であり,導入・運用コストが高いという問題がある.そこで本研究では,身近にあるスマホに搭載されているセンサのみを用いて低コストで行える空気圧低下推定手法を検討し,考察を行う.タイヤの空気圧が低下すると,ペダルを漕ぐのに必要な力が増えるため,走行速度に変化が現れると仮定した.走行区間の中で走行速度が安定している区間の速度を持続速度とし,検証としてスマホのGPSを用いてタイヤの空気圧ごとに走行速度と持続速度を測定し,空気圧低下による変化を分析した.その結果,速度のみのデータでは空気圧との関係は発見できず,他のセンサデータやスマートウォッチなどのデバイスを利用または組み合わせる必要があるとわかった.

1G-4 (時間: 14:50 - 15:10)
Title時間粒度が粗密な大規模測位データを用いた移動手段推定に関する研究
Author*東浦 圭亮, 田村 直樹, 平野 流, 鷲田 健斗, 坂倉 波輝, 山口 公平, 浦野 健太, 米澤 拓郎, 河口 信夫 (名古屋大学大学院 工学研究科 情報通信工学専攻 河口研究室)
Pagepp. 163 - 170
Keyword移動手段推定, 位置情報
Abstract位置情報データを用いた研究は現在盛んに行われている.そのなかでも,ユーザがどのような交通手段を用いて移動を行ったかを推定する移動手段推定は,多く研究されている分野の一つである.またスマートフォンを用いた位置情報の大規模な集積及び利活用を目的とした,大規模位置情報データプラットフォームが登場するようになった.このようなプラットフォームは容易な位置情報データの大規模分析を可能にする反面,位置情報データを収集する際に用いるSDKの特性や測定環境によって,位置情報に大幅な誤りを含む場合がある.また一般的な移動手段推定の研究で用いられるデータは,測位間隔が数秒程度で一定かつ密であることが多いが,大規模測位データでは位置情報の測位間隔が数分程度と長いことが多く,測位間隔も一定ではない.現状,このような性質を持つ大規模測位データを対象とした移動手段推定の検討は十分に行われていない.そこで本研究では,時間粒度が粗密な大規模測位データを対象とした移動手段推定手法の提案を行う.実世界で運用実績のあるSDKにより取得された位置情報データに対して提案手法を適用し,ユーザの移動手段を滞在・徒歩・電車・車の4種類に分類するタスクを行った結果,79.97%の精度での分類を達成した.

ヤングリサーチャ賞 / Young Researcher Awards
1G-5 (時間: 15:10 - 15:30)
Title軽量可搬型3次元空間センシングデバイスの設計開発
Author*大河内 悠磨, Hamada Rizk, 山口 弘純 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 171 - 178
Keyword3次元点群, LiDAR, 可搬型デバイス, セグメンテーション, 移動支援
AbstractIoT・センシング技術の進化により,人々の周辺環境のデータを取得し活用するアプリケーションが数多く開発されている.特に3次元距離センサから得られる3次元点群は被写体の形状を立体的に取得できる利点があり,プライバシー侵害リスクも低い.一方で,既存の距離センサの多くは高性能コンピューティングを前提とした据置型デバイスであるため,使用形態に制約が多い.本稿では,我々の研究グループで開発している,小型の3次元距離センサを搭載した軽量可搬型の3次元空間センシングデバイスの設計開発について述べるとともに,同デバイス上でリアルタイム実行可能な3次元点群の物体認識手法を提案する.同手法では,センサから得られる距離情報から周辺環境の3次元点群を取得し,それをグリッド分割した点群に対する特徴量抽出を行う. 次に特徴空間上で事前にパラメータ推定したGMMに対し,Fisher Vectorに基づく特徴量表現を行い,被写体の形状を識別するためのシグネチャを得る. 得られたグリッド毎の特徴量に対し,サポートベクターマシンでクラス分類を行い,点群に対するクラスラベルを付与する.開発したデバイスを用いたデータセットによる評価の結果,提案手法は人や椅子に対し91.8以上のAPを達成した.また,同デバイス上での処理レートは28.2フレーム/秒であり,エッジデバイスでも十分高速に物体検知処理を実行可能であることがわかった.