題名 | 精緻に制御可能な恒常性のある高集積マルチアカウント型のメール基盤 |
著者 | *松本 亮介, 小田 知央 (GMOペパボ株式会社 ペパボ研究所), 笠原 義晃, 嶋吉 隆夫 (九州大学 情報基盤研究開発センター), 金子 晃介 (九州大学 サイバーセキュリティセンター), 栗林 健太郎 (GMOペパボ株式会社 ペパボ研究所), 岡村 耕二 (九州大学 情報基盤研究開発センター) |
ページ | pp. 1383 - 1389 |
キーワード | メール, コンテナ, リソース制御, 流量制御, 高集積 |
アブストラクト | 様々なコミュニケーションサービスが普及する中,今もなおメールは広く利用されている. メールサービスを提供する事業者では,大量のメールアカウントを管理するために, サーバに高集積にメールアカウントを収容することでリソース効率を高めている. 一方で,特定のアカウントによるリソース占有により他のアカウントが影響を受け, サービスのサポート・運用コストの増大やメール遅延などの問題が後を絶たない. 本論文では,高集積マルチアカウント型メールシステムを安定化するための, 精緻に解析可能な恒常性のあるメール基盤の設計について述べる. |
題名 | VPNServiceを利用した移動透過性の実現方式の提案と実装 |
著者 | *黒宮 魁人, 田中 久順, 鈴木 秀和 (名城大学), 内藤 克浩 (愛知工業大学), 渡邊 晃 (名城大学) |
ページ | pp. 1390 - 1396 |
キーワード | 移動透過性, VPNService, スマートデバイス |
アブストラクト | NTMobile(Network Traversal with Mobility)は,バージョンの異なるIPアドレス間の通信やNAT越え問題を解決したうえで,移動しながらの通信を可能とする移動透過性を実現することが可能な技術である.NTMobileは当初LinuxPCでの実装された.また,現在はAndroid端末にNTMobileを使用するためのアプリケーションが提供され,一般アプリケーションにNTMobileによるバージョンの異なるIPアドレス間の通信やNAT越えの機能の確認を実施した.しかし,移動に関わる部分が実装されておらず,一般アプリケーションに移動透過性を実現できていない.また,NTMobileは定期的にパケットを短い期間で送信する必要があるため,バッテリー駆動のスマートデバイスにそのままの形で組み込むことが難しいという課題がある.そこで本研究では,スマートデバイス向けに提供されたNTMobileの移動に関わる処理の提案と実装を行い,AndroidにNTMobileによる移動透過性を確認した.また,アプリケーションの省電力化のためにNTMobileの定期的なパケット送信を省略する方式についての提案を行うと同時にスマートデバイスに適したシグナリング処理についての再検討を行った. |
題名 | セグメントルーティングにおけるセグメント階層化 |
著者 | *三島 航 (北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科), 明石 邦夫 (情報通信研究機構), 宇多 仁, 篠田 陽一 (北陸先端科学技術大学院大学情報社会基盤研究センター) |
ページ | pp. 1397 - 1402 |
キーワード | セグメントルーティング, トラフィックエンジニアリング, MPLS, NFV, SDN |
アブストラクト | 本研究では,セグメントルーティングにおけるスケーラビリティ・安定性の向上のため,コントロールプレーンを階層化した階層的セグメントルーティングを提案する.階層的セグメントルーティングでは,上位セグメントの定義により下位セグメントの情報を隠蔽し,各ノードの持つ情報量を削減することでIGPの動作範囲を縮小する.本論文では,モデルの分類・比較を行い,データプレーンの拡張の有無による性能の差や,SR PCEの構成によるポリシー設定手法の違いについて議論を行った.得られた知見として,データプレーンの拡張を行わない場合は既存のデータプレーンを使用できるが,行わない場合に比べ,セグメントリストが増加する点,適用するネットワークの管理手法によりSR PCEのポリシー設定モデルを使い分ける必要がある点を得た.得られた知見を元に,今後の概念実証の実装に向けた方針を述べる. |
題名 | 電子メールの柔軟な処理を可能とするIMAPエージェント |
著者 | 横木 健太, *山井 成良, 王 建人, 北川 直哉 (東京農工大学) |
ページ | pp. 1403 - 1406 |
キーワード | 電子メール, IMAP |
アブストラクト | 電子メールにおいて利用者が新たな検査・処理機能を追加する場合,サーバ側への追加は困難なため,端末側へのプラグイン等の追加が一般的である.しかし,IMAP(Internet Message Access Protocol)サーバやWebメールのように電子メールサーバ上でメッセージを管理する形態では,たとえば発信国に基づくスコアリングや分類をメッセージの電子メールサーバへの到着時に行うことはできない.そこで本稿では電子メールサーバに常時接続するIMAPエージェントによりこれらの問題を解決する方法を提案する. |
題名 | 階層的ネットワーク計測における計測項目の相関分析 |
著者 | *淺葉 祥吾 (北陸先端科学技術大学院大学), 北口 善明 (東京工業大学 学術国際情報センター), 石原 知洋 (東京大学大学院 総合文化研究科), 高嶋 健人 (フリーランス), 阿部 博 (北陸先端科学技術大学院大学/株式会社レピダム), 篠田 陽一 (北陸先端科学技術大学院大学情報社会基盤研究センター) |
ページ | pp. 1407 - 1412 |
キーワード | 可視化, センサデバイス, 品質管理, ネットワーク, 障害検知 |
アブストラクト | ネットワーク管理者がネットワーク運用している時に,管理下のネットワークにおいてユーザからネットワークに繋がらないという漠然な報告が上がることがある.「つながらない」という状況を把握するために,ユーザサイドからのネットワーク観測が有効な場合があるが,ユーザからの報告は「つながらない」という漠然としたものになることが多くネットワーク障害を的確に報告することは難しい.そこで,ネットワーク運用者は.センサデバイスを用いユーザサイドのネットワーク状態を情報収集する事を行った.ネットワーク状態の情報を複数の階層的レイヤに整理することで,どこの階層的レイヤに問題があるのかを把握することができる.本投稿では,大学の無線ネットワーク環境で,センサデバイスを用いて各階層的レイヤを作成して計測した.ユーザサイドのネットワークをクラスタリングして時系列に解析し,ユーザサイドのネットワークとインターネットの相関を調査した.また,非階層型クラスタリングのアルゴリズムの k-means を利用して ping と DNS の RTT の分類をおこなった. |