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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2018)シンポジウム

セッション 4B  クラウド
日時: 2018年7月5日(木) 8:30 - 10:10
部屋: 横笛の間
座長: 敷田 幹文 (高知工科大学)

4B-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名クラウド型 CAPTCHA サービスにおけるリスクベース認証技術の利用
著者*荒井 毅, 岡部 寿男 (京都大学), 岡田 満雄, 渡辺 孝信 (Capy株式会社)
ページpp. 694 - 702
キーワードCAPTCHA, クラウド, リスクベース
アブストラクトCAPTCHAはボットと人間を見分けるためのチューリングテストであり,CAPTCHAを用いることでボットを自動で効率的に見分けて不正アクセスを防ぐことが可能である. しかし,ボットの文字認識技術の進化により,従来型の文字型 CAPTCHAの強度ではボットによるアクセスを防ぐことができない. その一方で高度なボットを防ぐことができるような CAPTCHAでは人間にとっても難しくなってしまい,利便性の低下が問題視されている.本研究では,Capy Inc.により提供されて商用サービスとして広く使われているクラウド型 CAPTCHAサービスに対してリスクベース認証技術を付加したCAPTCHAサービスの基本設計を提案する.新規のアクセスのリスクを推定し,リスクの高いアクセスに対してCAPTCHAの難度を上げるための高精度のリスク推定手法について検討した.クラウド型サービスの制約を考慮し,アクセスをユーザと紐付けられるものとユーザのわからないものに分類してそれぞれに対して異なるリスク推定手法を適用する.

4B-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名なめらかなシステムを目指して
著者*栗林 健太郎, 三宅 悠介, 松本 亮介 (GMOペパボ株式会社 ペパボ研究所)
ページpp. 703 - 709
キーワードコンテクストアウェアネス, サイバネティクス, 基礎情報学, パーソナライゼーション, 情報推薦
アブストラクト情報システムが人間に対して有用なものであるためには,工学的な効率性に依拠するのみならず,(1)利用者の主観的な判断基準や選好等の利用者それぞれに固有のコンテキストを,システムの作動に際して織り込む必要がある.また,(2)そのような利用者のコンテキストはシステム利用に先立って明確に定まっているとは限らず,むしろ利用者と情報システムとのコミュニケーションを通じて徐々に形成されていくという前提で,システムを構想する必要がある.ユビキタスコンピューティングを背景に登場したコンテキスト・アウェアネスは(1)を課題とする.基礎情報学は,(2)に対して,利用者と情報システムとが互いに影響を及ぼし合う総体として複合的にシステムを捉える視点を提供する.本論文では,生命体のしくみに倣いシステムを構想してきたこれまでの工学的伝統を引き継ぎつつ,先行研究の知見を踏まえることでこれら2つの課題を同時に解決することが可能なシステム観を,「なめらかなシステム」という新たなシステム観として提案する.また,当該システム観に基づいて我々が取り組んでいる,実際の研究についても紹介する.

4B-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名インターネット非接続時における各避難所状況共有システムの一検討
著者*田中 有彩 (お茶の水女子大学), 前野 誉 (株式会社スペースタイムエンジニアリング), 高井 峰生 (UCLA/大阪大学), 大和田 泰伯 (国立研究開発法人 情報通信研究機構), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 710 - 715
キーワード災害, 避難所運営管理, DTN, エッジコンピューティング, アクセスポイント
アブストラクト近年,地震大国である日本では多くの自然災害が発生している.そのため避難所生活においても,各避難者が安全に過ごせるようにすることが必要不可欠である.しかし,各避難所で食べ物や飲み物といった物資が足りているのか,衛生面は大丈夫であるのかといった避難所の状況による問題が発生する恐れが多々ある.そのため,災害対策本部が各避難所の状況情報を迅速かつ正確に把握することが重要である.また避難者同士が会話できるチャットもあればなお良い.しかし,災害が発生した際,基地局や基幹ネットワークの障害といった原因により,バックボーンネットワークが使えなくなってしまい,情報共有ができなくなってしまう恐れがある.そこでこれらの問題に対し,脆弱な通信網の元でも,臨時に設置された避難所も含めた避難所状況を災害対策本部が確実に把握する必要があると考えた.今回はその中でも,災害避難所運営管理で使用されるネットワーク環境とアプリケーションに着目し,分散されている各避難所状況をどのようにして災害対策本部が把握していくかについて,エッジコンピューティングを適用させながら具体的な環境構築方法の提案と実装を進めていく.またさらに,避難者同士のチャットをどのように実現するかについても考察していく.