(セッション表へ)

マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム

セッション 7C  コンシューマシステムと行動支援
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: 花輪
座長: 森 信一郎 ((株)富士通研究所)

7C-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名アニメーションを用いた化粧方法の提示とユーザの表情変化に対応した化粧支援システムの提案と実装
著者*林 広幸 (中京大学情報科学研究科情報科学専攻), 濱川 礼 (中京大学工学部情報工学科)
ページpp. 1450 - 1457
キーワード画像処理, 化粧支援, アニメーション
アブストラクト本論ではアニメーションを用いた化粧方法の提示とユーザの表情変化に対応した化粧支援システムについて述べる.従来,化粧は女性がするものであり,多くの女性が目的に合わせて化粧を行ってきた.また,近年では女性だけでなく化粧を行う男性も増えつつある.一方で,化粧を始めるには化粧品の使い方や,化粧後の顔の印象を考慮しづらいといった問題がある.この問題を解決するために,本論では次の手法を提案する.化粧の方法をアニメーション用いて表示し,それをユーザの表情や顔の角度の変化に対応させる.ユーザの顔からリアルタイムに特徴点を検出する事で,ユーザの表情変化に対応したアニメーションや化粧後のイメージ画像を出力することが可能である. 本論ではその手法を実装した化粧支援システムを開発し,10人の男女に化粧を行ってもらう評価を実施した.評価結果として,本論の化粧支援システムのアニメーションが参考になるという意見を8人から得た.

7C-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名条件付き箱詰めアルゴリズムを用いた引き出し内の片付け支援システム
著者*古田 達彦 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1458 - 1465
キーワード片付け, 組み合わせ最適化, 3次元箱詰めアルゴリズム
アブストラクト身の周りの片付けは日常生活や社会において重要なスキルである. 特に引き出しへの片付けを考えると,詰め方をよく考えなければものを詰め切れなかったり,取り出すときに困ってしまう.そこで本論文では引き出し内へのものの片付けに注目し,片付けるものを登録してその情報を元に最適な片付け配置図をPC上に表示するシステムを提案する.提案システムでは,ユーザはPC画面に表示されている片付け配置図を視覚的に確認しながら片付けに取り組める.また,人によって片付ける時に気をつけることに差があると考えられるので,片付けの条件として使用頻度,グループ,容量,上からの見やすさを考慮し,最適な片付け配置を生成するアルゴリズムを提案する.さらに,提案システムと実際の人の配置を比較し,配置についてのアンケート評価とものの取り出しにかかる時間の評価を行う.

7C-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名視線情報を用いたユーザの意図推定に基づくコンピュータ操作支援システムの設計と実装
著者*笠波 昌昭 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1466 - 1475
キーワード視線インタフェース, 意図推定, 視界映像, 装着型アイカメラ, 角速度・地磁気センサ
アブストラクト従来の一般的な入力デバイスをもつコンピュータはユーザの指示が与えられるまで動作を行わないので,ユーザはどのような些細な操作についても逐一入力デバイスを用いてコンピュータに指示を送らなければならない.このような従来のコンピュータの受動的な性質は「気が利かない」といえる.もし,コンピュータがユーザの意図や状況を注視点や視界映像,頭部の向きから能動的に推定しその結果に応じた適切な動作を自動で行ってくれれば,ユーザの作業効率が向上すると考えられる.そこで本研究では,それらの情報からユーザの意図や興味とその対象を推定しコンピュータ操作のサポートを行うシステムを提案する.システムの機能として,複数のウィンドウのうちユーザが操作したい非アクティブウィンドウをフォーカスの切替えなく操作する機能と,ディスプレイ外部の情報を撮影しディスプレイに表示することでユーザがタイピング内容とディスプレイ外の情報を同時に把握できる機能の2つを提案する.また,提案した機能を実装し,ウィンドウ操作機能についてはスクロール操作時間と精神的負荷,ディスプレイ外の情報を用いるタイピングの支援機能については作業時間と頭部の動いた回数について従来手法と比較するための実験を行った.その結果,ウィンドウ操作支援機能についてはスクロール操作時間に有意差はなく,精神的負荷を表すNASA-TLXスコアも従来手法より7.7点低下したものの有意差は認められなかった.ディスプレイ外の情報を用いてタイピング支援を行う機能については作業時間に有意差はなく,ユーザの頭部が動いた回数は従来手法に比べ有意に低下した.

7C-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名食事と運動の関係性に基づく生活支援モデルの提案
著者*玉田 雄基, 佐藤 哲司 (筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科)
ページpp. 1476 - 1480
キーワード情報推薦, Webサービス, 食事レシピ
アブストラクト近年, メタボリックシンドロームや糖尿病などを中心とした健康問題が深刻化しており, 病気を予防, 改善するには食習慣や運動習慣を継続的に改善していくことが必要である. 本研究では食事や運動といったユーザが実際にとったアクティビティについての簡易な入力とウェアラブルデバイスから得られる情報に基づき, 食事レシピや運動メニューの推薦を行なう健康支援システムを提案する.