題名 | ウォーキング支援のための心拍数予測に基づいた最適経路探索手法 |
著者 | *前中 省吾, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
ページ | pp. 1186 - 1193 |
キーワード | 心拍数予測, 経路探索, ウォーキング支援 |
アブストラクト | 本稿では,スマートフォンで取得可能なセンサデータに基づき,任意の経路を歩行する際の心拍数変化を予測する方法と,心拍数変化の予測結果に基づき最適な歩行経路を推薦する方法を提案する. 提案手法では,事前に地図情報等から入手可能な道路上の勾配や,勾配から予測可能な歩行速度を,著者らが過去に提案した歩行時心拍数推定法を拡張したモデルへ入力することにより,未歩行経路を歩行した際の心拍数を予測する. また,予測した心拍数を最大心拍予備能(HRR)を基に負担度に対応させ,ユーザ要求(ウォーキング時間,ウォーキング距離,消費カロリー等)と負担度を目的関数のパラメータとして設定する. ユーザのプロファイル(性別,年齢,身長,体重,運動習慣等)と目的関数を使って,複数存在する経路候補の中から最適な経路の絞り込みと歩行経路における各区間の歩行速度の計画を行う. 最適な歩行経路として算出された経路は,経路全体を通した負担度の平均値が43.6[%]となり負担を抑えた状態で,ユーザ要求を満たした経路の推薦ができた. |
題名 | 自転車ツーリングにおける適正ルート推薦システム |
著者 | *森下 慈也, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
ページ | pp. 1194 - 1199 |
キーワード | 経路推薦, コンテクストアウェアネス, 自転車ツーリング |
アブストラクト | 近年のエネルギー問題や地球環境問題からクリーンかつエネルギー効率の高い持続可能な都市内交通体系の実現が必要となっている. 自転車は自動車の代替移動手段として注目されており,自転車の利用形態の一つ趣味活動である自転車ツーリングを通して自転車人口を増加させることが狙える. 自転車ツーリングの走行経路を設定する際に自転車ユーザ向けの経路共有サイトが利用されることがある. これらのサイトを利用することで,ツーリングを行う自転車ユーザは自身で走行経路を設定する手間を省けたり,走行経路の距離や勾配を簡単に知ることができる. しかし,走行経験の少ないユーザは走行経路の距離や勾配から,設定した走行経路が自身の走行能力に適切であるか把握することが難しい. そこで,本研究ではStrava等のルート共有サービスに蓄積されているデータを用いてユーザやセグメントをモデル化し,適切な走行経路を推薦するシステムを提案する. システムを構築する前段階として,Stravaに蓄積されているユーザの走行結果を収集し,k-meansによってユーザを3つのタイプに分類した. 分類結果を用いて,ニューラルネットワークにより生成したユーザの予測モデルの正答率は,約92.95% となった. |
題名 | 道路ネットワークにおけるストロークに基づく経路探索手法の実現と評価 |
著者 | *新帯 里奈, 高橋 直久, 山本 大介 (名古屋工業大学大学院 工学研究科 情報工学専攻) |
ページ | pp. 1200 - 1207 |
キーワード | 経路探索, 道路ネットワーク, アルゴリズム, ストローク |
アブストラクト | 近年,カーナビなどにおける経路探索システムは,様々な条件で経路探索ができるようになっている.しかしながら,「道なり」を優先的に案内するものはあまりなく,ある目的地までを最短距離で向かう経路を探索することが主である.本研究では,効率的な道なり経路を開発するために道なりに続く道路(ストローク)を定義し,最適な道なり経路を求めるためにストロークに基づいて経路探索手法(SPMS法)を考案した.また,ストローク数と経路長と計算時間の3つの尺度でこれと最短経路探索法および道幅優先探索法(RW法)の3つの手法の比較評価システムを開発した.3つの手法で求めた経路を比較するとSPMS法はストローク数で最少で経路長は中間であったが,計算時間が極めて長くなった.RW法は経路長は最長であるものの,ストローク数と計算時間は共に小さい値となり,バランスのとれた探索法だとわかった. |