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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム

セッション 5D  測位
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: 奥入瀬
座長: 伊藤 昌毅 (東京大学)

5D-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名歩行時の磁気センシングデータを利用した屋内位置推定手法
著者*村田 雄哉 (名古屋大学大学院 工学研究科), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部情報科学科), 廣井 慧, 河口 信夫 (名古屋大学 未来社会創造機構), 神山 剛, 太田 賢, 稲村 浩 (NTTドコモ 先進技術研究所)
ページpp. 1024 - 1030
キーワード屋内位置推定, 磁気, スマートフォン, 歩行者
アブストラクト本研究では,磁気センサのみを用いた位置推定手法を提案する. さまざまな屋内位置推定手法が提案されている中で,磁気センサのみを用いた屋内位置推定精度の追求は十分に行われていない. しかし,磁気センサのみで位置推定が可能であれば,利用する端末において省電力化や低コスト化を実現できる. また,提案手法では建物内の経路移動時に観測される磁気データ系列を利用する. 移動経路には階段も含まれるため,3次元構造内での位置推定を可能にしている. 移動中に観測される磁気データの利用により,データ収集時のコストを軽減できる. 観測された磁気データ系列をメッシュでセルに分割し,磁気データモデルを作成する. この磁気データモデルには,各セル内で観測された磁気の平均値,標準偏差,セルの隣接関係といった情報が含まれる. 磁気データモデルと観測された磁気データとをパーティクルフィルタによって比較し,パーティクルの分布から位置推定を行う. 提案手法の評価実験を,HASC-IPSCを用いて行った. このコーパスに含まれる,特定の1つの建物内を移動した42名のデータを利用し,磁気データモデルの作成と提案手法による位置推定を行った. 位置推定の結果,全体の誤差の平均は約12mであった.

5D-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名照明の点灯パターンを用いた屋内位置推定手法
著者*市川 燿 (同志社大学大学院理工学研究科), 間 博人 (同志社大学理工学部), 岡田 基, 松井 健人 (同志社大学大学院理工学研究科), 三木 光範 (同志社大学理工学部)
ページpp. 1031 - 1038
キーワード屋内位置推定, センシング, 照明
アブストラクトスマートフォンを始めとしたモバイルデバイス普及により,GPSを使うことの出来ない屋内においても, ナビゲーションや店舗のプロモーション情報の配布などを実現する位置情報サービスへの期待が高まっている. 一方,空調,照明,防犯,および防災などの機能を制御可能なスマートビルが増加している. 本研究は,スマートビルにおいて室内照明の明るさを細かく制御できることを利用し, 天井照明の点灯パターンを用いた屋内位置推定手法を提案する. 照明の点灯パターンを用いた屋内位置推定手法は,照明の光度を段階的に変化させたパターンを複数用意する. ユーザは,モバイルデバイスに内蔵された照度センサを天井面に向けることでそれぞれの 点灯パターンにおける照度変化を感知しモバイルデバイスの位置を推定する. 本研究では,ユーザがモバイルデバイスを天井面に向けて持つことを想定するため, モバイルデバイスが傾いたり,ユーザ自身の影により照明の一部の光が当たらない場合の位置推定手法を提案する. グリッド型のLED照明12灯を用いた実環境において照度センサに傾きがある場合や, 照度センサにユーザを想定した影がかかる場合の位置推定誤差を評価した. 結果として 15度までの傾きに位置推定の精度は影響しないことを明らかにした. また,ユーザを想定した影がある場合は,影を考慮した位置補正手法を適用することで, 平均 0.8 m の誤差で位置推定を実現した.

5D-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名複合屋内測位の相互的精度向上手法
著者宮崎 和哉 (立命館大学大学院 情報理工学研究科 情報理工学専攻), *和田 玲奈 (立命館大学 情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学 総合科学技術研究機構), 村尾 和哉, 西尾 信彦 (立命館大学 情報理工学部)
ページpp. 1039 - 1046
キーワードWi-Fi, 測位, PDR

5D-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名ユーザ参加型センシングを目的としたXMPP通信を用いた位置情報共有サンダルの開発
著者*末吉 佑一, 田島 誠也, 篠原 雅貴, 岩井 将行 (東京電機大学)
ページpp. 1047 - 1052
キーワードGeofence, elderly care, Android, XMPP
アブストラクト実世界にGeofenceと呼ばれる仮想の領域を設定し,その領域への進入,逸脱や圏内にいた場合の検知を行う. これを低価格なAndroidスマートフォンとMVNO通信サービスを内蔵したサンダルを用いて利用する,これをGPSシューズと呼称する. GPSシューズを利用して徘徊状態の人物を初期状態で検知し.省電力での位置情報の通信を行うシステムの構築を想定した. XMPPサーバへのスマートフォンのセンサから取得した情報をJava SOX Libraryを用いて送信し,かつ各Geofenceの位置関係を利用して通信を制御する手法を提案,実装した.