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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム

セッション 5B  身体インタフェース
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: 竜ヶ森2
座長: 北村 操代 (三菱電機)

5B-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名DIVE : 視覚的連続性をもった3次元入力可能な液体ディスプレイ
著者*小島 夏海 (東京工科大学大学院 バイオ・情報メディア研究科), 井上 亮文, 星 徹 (東京工科大学 コンピュータサイエンス学部)
ページpp. 968 - 973
キーワードAR, 3Dインタフェース
アブストラクト3Dゲームや3Dプリンタの普及に伴い,新たに3Dデザインを始める人々が増加すると考えられる. 3Dデザインでは3次元のオブジェクトを扱い,3Dオブジェクトを回転させるオービット操作や垂直・平行に移動させるパン操作を駆使する必要があり,ユーザの慣れを必要とする. このような課題に対し,ユーザの手や指の位置や,実物体の3次元形状を用いた直感的な入力方法が提案されている. しかし,操作を行うための手と操作対象が視覚的につながっていないため,意図せぬ方向に操作してしまうことがある. 本稿では,3次元入力を視覚的連続性をもったまま行うことを目的とするシステム「DIVE」を提案する. DIVEでは,3Dオブジェクト投映箇所に手を挿入し,オブジェクトの座標と手の座標をリアルタイムに計測して,操作を行う. これにより,ユーザは自分の手で3Dオブジェクトを操作しているように感じることが可能になる. 評価の結果,入力可能領域は限定されるものの,視覚的連続性をもった3次元入力を行うことができた.

5B-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名音と動きによるオンラインゲーム向けコミュニケーション機能の開発
著者*徳野 照馬, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
ページpp. 974 - 982
キーワードオンラインゲーム, コミュニケーション, 音, 波紋, 共鳴
アブストラクト通信技術の発達により,ゲームではオンラインゲームが主流になってきた.オンラインゲームでは,他のプレイヤーとコミュニケーションをとる場面が多く,主にチャット機能,アイコン機能,ジェスチャー機能が用いられている.チャット機能では任意の文字を入力できるため自由度が高いが,操作の忙しいゲームにおいては文字を入力する余裕がないため,定型文がよく使用される.よって,アイコン機能,ジェスチャー機能と同様にゲーム内で用意されたものでしか表現ができない.そこで本研究では「シンプルな信号音」「波紋」「キャラクターの移動」という三つの要素の自由な組み合わせによって,操作の邪魔になりにくく,自由度を確保したオンラインゲーム向けコミュニケーション機能を備えた迷路脱出ゲーム「Re:echo」を開発し,これらの要素の特徴を明らかにした.

5B-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名心拍の伝達がオンラインゲームの相手および自分に及ぼす効果
著者*新原 弘明, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
ページpp. 983 - 990
キーワード心拍, オンラインゲーム, 振動, センサー, コントローラ
アブストラクト従来,オンラインゲームにおいて「文字,音声,画像」がコミュニケーションの手段であった.しかし,プレーヤーは人間がかかわる情報がないと対戦相手が存在しているにも関わらず,コンピュータを相手にしているように感じる.一方で,人間がかかわる情報を伝達するなど対戦相手がいるという実感が持てるほど,高い評価につながる.そこで,心拍を入力,ゲームコントローラの振動モータを出力とした心拍伝達(「心拍アウェアネス」と呼ぶ)システムの開発を提案する.本研究の目的は,心拍センサとゲームコントローラの振動モータを使用した本システムにより,自分の心拍数による振動と相手の心拍数による振動がユーザに与える効果を比較検討することである.既存のオンラインゲームと供に本システムを用いて,本システムの効果を検証する.

5B-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名動画共有サービス上で自己プレゼンスを実現するシステム
著者*若月 友祐 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻), 坂内 祐一 (神奈川工科大学情報メディア学科)
ページpp. 991 - 994
キーワード動画共有, アバタ, プレゼンス, kinect
アブストラクト動画配信サービスにおいて視聴者間でテキスト入力したコメントを共有できるものがあるが,文字情報のみでは必ずしも他のユーザとの一体感が醸成されない可能性がある.本研究ではKinectセンサを用いてユーザの身体動作をリアルタイムに反映する人型のアバタで自己プレゼンスを実現し,他の視聴者との一体感を得ることを狙ったシステムを構築した.本システムでは動画再生領域をステージと見なし,アバタが群衆として存在する視聴者領域となるよう仮想空間を構成し,他のアバタに自己アバタの場所を空けてもらうインタラクション機能を実現し,ユーザの臨場感・一体感を醸成するのに有効であった.