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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム

セッション 4C  モデリング・性能評価
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: 花輪
座長: 梅津 高朗 (滋賀大学)

4C-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名Simulation-Based Evaluation of a Mobile Payment System Utilizing MANETs for a Disaster Area
著者*Babatunde Ojetunde, Naoki Shibata, Juntao Gao, Minoru Ito (Nara Institute of Science and Technology)
ページpp. 757 - 766
キーワードMobile Ad-Hoc Network, Endorsement, Bloom Filter, Event Chain, Double Spending
アブストラクトIn a disaster area, a mobile payment system utilizing infrastructureless mobile ad-hoc networks (MANETs) would be helpful for people to buy necessities such as groceries, clothing, and medical supplies. However, existing payment systems require communication infrastructures (like wired networks and cellular networks) to enable transactions, which may be destroyed during disasters (like large-scale earthquake and flooding) and cannot be relied on in disaster areas. Thus, we proposed recently an endorsement-based mobile payment system utilizing infrastructureless MANETs to enable transactions in disaster areas. However, our proposed system has the drawback of causing significant communication overheads. In this paper, we propose a light-weight scheme, based on Bloom filter and Markel tree, to reduce communication overheads in our mobile payment system. We then present a simulation-based approach to analyze the performance of our mobile payment system. Finally, we discuss the security features of our proposed system against various attacks.

4C-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名すれ違い通信におけるUDPを用いたDTN通信の特性評価
著者*木下 峻一, 植田 啓文 (日本電気)
ページpp. 767 - 772
キーワード端末間通信, すれ違い通信, DTN, コンテンツ共有
アブストラクトすれ違い通信のようなデバイス間での通信によってコンテンツを 交換する技術として,DTN (Delay/Disruption Tolerant Networking) がよく知られている.DTNはホップごとにデータを蓄積・転送することで通信の信頼性を向上させる技術であり,トランスポートレイヤの上位レイヤとして実装される.一方,すれ違い通信はデバイス間の距離によって通信品質が安定せず,さらに通信が可能な時間が限られているという特徴を有する.このような特徴に対応するため,トランスポートレイヤにUDP (User Datagram Protocol)を用いたDTNが提案されている.本稿では特に,本方式の詳細な評価を行い,パラメータ特性や,環境における性能を明らかにする.

4C-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名ソーシャルメディアの情報拡散データのリアルタイムストリーム処理性能評価
著者*榎 美紀 (日本アイ・ビー・エム 東京基礎研究所/お茶の水女子大学), 吉田 一星 (日本アイ・ビー・エム 東京基礎研究所), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 773 - 779
キーワードソーシャルメディア, ストリーム処理, 情報拡散, インメモリデータベース
アブストラクトTwitterに代表されるマイクロブログサービスでは,リアルタイムにメッセージが多く発信されそれらが多くのユーザーに再共有されて情報が拡散すると,その拡散規模や内容によっては,現実社会に与えるインパクトも大きい.それゆえ,ソーシャルメディア上で今何が広く拡散しているのか,を知ることは,企業や団体にとって重要である.本論文では,情報拡散データをストリームデータとして処理してリアルタイムに分析するためのシステムのフレームワークを紹介する.従来のストリーム処理とは異なる,ツイートの拡散がはじまって収束するまでをウィンドウ幅として定義する手法を提案する.また,発信されるメッセージ数がシステムで扱いきれないほど急にバーストした場合に,扱うメッセージ数をシステム側で制御することにより,キャパシティをコントロールすることの有効性を評価する.

4C-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名都市部における多様な人流を推定可能なセンサ配置導出手法の提案
著者*石田 諒輔, 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
ページpp. 780 - 785
キーワード人流推定, 推定誤差, センサ, 配置最適化
アブストラクト近年,技術の進歩に伴い,センサの導入コストが徐々に低下しており,対象領域を全てを網羅できるわけではないが,人流推定システムのために,より多くのセンサを設置することが容易になりつつある. そのため,より多くのセンサを設置することで,より高い精度で人流を推定できると期待されるが,人流推定の推定誤差は,センサ配置に大きく影響されるため,センサを適切な位置に設置することが求めれる. 広大かつ複雑な都市環境において,人流を高い精度で推定するためには,センサ数と配置のあらゆる組み合わせによる膨大なセンサ配置候補の中から,適切 なセンサ配置を決定する必要があり,安定的に高い精度で人流を推定可能なセンサ配置を導出することは容易ではない. 本論文では,都市環境における多様な人流に対して,限られたセンサ数で人流の推定誤差が小さいセンサ配置を導出する方法を提案する. また,実際の商業施設を対象とした評価実験を実施し,多様な人流に対し,提案手法で算出したセンサ配置による人流の推定誤差が総合的に小さく,都市部における人流を適切に把握できることを示した.