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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム

セッション 3H  コンシューマシステムと行動推定
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: リゾートセンター2
座長: 尾崎 友哉 (日立製作所)

3H-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名重心動揺と姿勢計測による学習状態の分析
著者*清野 悠希 (筑波大学図書館情報メディア研究科), 佐藤 哲司 (筑波大学図書館情報メディア系)
ページpp. 666 - 671
キーワード重心動揺, センサ, 姿勢計測, e-learning
アブストラクトe-learningの広がりによって,コンピュータを使った非同期の遠隔学習が一般的になり,そのインタラクティブ化の研究も行われている. そこでは学習者の状態を客観的に測定することが重要になっている. 本研究では,設定した複数の学習状態を推定することを目的に,学習者の状態を重心センサと距離センサ,荷重センサを用いて計測した. 複数名の学習者に対する測定結果の特性について分析したので,結果を報告する.

3H-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名複数店舗における購入商品レベルでの購買行動に着目したライフスタイルの推定
著者*土井 千章 ((株)NTTドコモ/先進技術研究所), 片桐 雅二 ((株)NTTドコモ/R&D総務部), 小西 哲平, 中川 智尋, 稲村 浩, 太田 賢 ((株)NTTドコモ/先進技術研究所)
ページpp. 672 - 683
キーワード購買行動, ライフスタイル, 決定木
アブストラクト大規模調査パネルによる商品購入情報とアンケート結果を用いて,一部の特徴が現れやすい商品種類の商品購入情報に着目することで消費者のライフスタイルを推定する手法を提案し,ライフスタイルの推定が可能であることを実証的に示す.アンケート結果から作成したライフスタイルと商品購入情報との関連性は,ランダムフォレスト法を用いて獲得し,ライフスタイルを推定する.本手法では,先行研究と比較してより少ない商品種類の商品購入情報を用いて同程度の精度でライフスタイルが推定できることを確認した.これにより,使用するデータ量の削減を実現し,消費者のライフスタイルに合った商品のレコメンデーション等の高度なサービスをより的確に提供できる.

3H-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名人の身体部位の周径変化に基づく行動認識手法
著者*椿 健太郎 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 684 - 690
キーワードコンテキストアウェア, 周径, 行動認識, ウェアラブル
アブストラクトコンテキストアウェアサービスにおいてセンサの数を多くするほど,さまざまなコンテキストを高精度に認識可能であるが,多くのセンサを装着することは,日常生活においてユーザの行動を制限したり,また,衣服の上から装着することは,ユーザの見た目を損ねたりする可能性がある.そのため,ウェアラブルセンサは実生活で使用する物に統合されていることが望ましい.本研究では,導電布を用いたストレッチセンサを作成し,ユーザが動作を行うときの身体の各部の太さ(周径) の変化からユーザの行動を認識する.提案システムでは,伸縮することで電気抵抗値が変化する導電布を用いており,測定箇所に導電布を巻くことで周径変化を測定する.作成したデバイスは導電布を使用しているため,安価で全身に装着可能であり,布製のため薄く,衣服の下にセンサを装着できるため見た目を損なわない.さらに,衣服に組み込みやすく,インナーウェアにセンサを統合することもできる.評価実験では,4 つの測定箇所(腹部,腰部,手首,ふくらはぎ) の周径変化から,8 つの動作(着席状態維持,起立状態維持,歩行,走行,スキップ,筆記,タイピング,会話) を区別する実験を行い,平均99.92%という高い認識率を得ることができた.

3H-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名通路に設置した回転する磁石による歩行者の通過検出手法
著者*武島 知勲 (名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部), 廣井 慧, 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構), 神山 剛, 太田 賢, 稲村 浩 (NTTドコモ 先進技術研究所)
ページpp. 691 - 699
キーワード磁場, 磁石, 位置推定, 歩行者, 屋内
アブストラクト屋内での位置推定に有用な情報の1つに特定地点の通過イベントが挙げられる.通過イベントはある地点において移動経路識別,位置推定誤差の修正等に利用可能である. 本研究では屋内の歩行者を想定し,特別な動作を必要とせず通過と移動方向を判別可能な通過検出手法を提案する. 提案手法では,端末をポケットや鞄に入れたままでも通過を検出できるようにするために,布や革等に遮られにくい磁場を用いる. しかし,自然界に存在し得る磁場を利用すると過検出の原因となるため,磁石により自然界に存在しない特徴的な磁場を発生させる. そして端末の磁気センサがその特徴的な磁場を検知したとき,歩行者が通過したと検出する. 本研究では,特徴的な磁場を生成するためにモータで磁石を回転させて周期的に変動する磁場を生成する.また通過方向を検出できるようにするために2つの磁石を異なる周波数で回転させる. 周期的に変動する磁場を磁気センサで計測し,磁場マーカであるかを判別しやすくするために主成分分析とバンドパスフィルタを行う.そして周波数解析を行い,特定の周波数成分の極大値から通過と通過方向を検出する