題名 | Android端末の移動時におけるブロードキャストインテントとバッテリ性能の考察 |
著者 | *小柳 文乃, 早川 愛 (お茶の水女子大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
ページ | pp. 97 - 105 |
キーワード | Android端末, ブロードキャストインテント |
アブストラクト | 近年スマートフォン端末は爆発的に普及しており,バッテリの持ちは非常に重要な課題の一つとなっている.バッテリ消費の原因は主に「ディスプレイ」「通信機能」「CPU使用率」の三点があげられるが,これら全てに深く関係してくるのがアプリケーションであり,バッテリ消費に大きな影響を与えていると考えられる.本研究では,Android特有のブロードキャストインテントに着目し,ユーザー行動によるAndroid端末を取り巻く状況変化,例えば端末移動時におけるブロードキャストインテント情報を解析することで,端末のバッテリ消費を削減し,最終的に状況変化時に応じたAndroid端末の電池消費削減を目指す. |
題名 | NFC接続を用いたアドホックな作業情報共有フレームワークの検討 |
著者 | *佐々木 雅茂, 市田 智也, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻佐藤研究室) |
ページ | pp. 106 - 111 |
キーワード | NFC, アドホックネットワーク, 教育現場, 会議, タブレット |
アブストラクト | 近年,スマートフォンやタブレットといったスマートデバイスが普及している. 学校で教具として配布されるなど誰でも手軽にタブレットが利用出来るようになった.しかし幅広い層のユーザが表れたことで,誰でも簡単な接続設定方法が求められている. また,既存システムや既存研究ではアプリケーションの利用がインターネット環境に左右されている現状がある.中学生106 名に対してアンケートを行い,前述の課題を抱えていることを確認した. そこで本研究の提案フレームワークでは,NFC を用いた直感的な接続手法とアドホックネットワークを構築する.提案フレームワークのプロトタイプを実装し,教育現場における協働学習,ビジネスシーンにおける営業活動,カウンセリングなどで利用出来ることを検討した. |
題名 | Androidアプリケーションのモジュール間依存関係の可視化手法 |
著者 | *古庄 裕貴 (九州大学大学院 システム情報科学府 情報知能工学専攻), 久住 憲嗣 (九州大学システム LSI 研究センター), 神山 剛, 稲村 浩 (NTTドコモ 先進技術研究所), 中西 恒夫 (福岡大学 工学部 電子情報工学科), 福田 晃 (九州大学大学院 システム情報科学研究院) |
ページ | pp. 112 - 117 |
キーワード | 消費電力分析, Android |
アブストラクト | 本稿では,Android OS上で動作するアプリケーションのソフトウェアモジュール間の呼び出し関係を可視化する手法を紹介する. アプリケーションの省電力化を行う為にはその消費電力量を分析することが重要である. 既存の分析手法ではアプリケーション内部のソースコードレベルの細やかな粒度での分析が可能となっている. しかしながら消費電力量の分析結果だけではチューニング対象のモジュールを選択することが困難な場合がある. 提案手法はAndroidアプリケーションのモジュール間の呼び出し関係を分析し,特定のモジュールとの結びつきが強いモジュールの発見を支援する. 分析に必要なログはログ収集コードを埋め込んだアプリケーションをユーザに利用してもらうことで集める. 本稿では,観測するモジュール,通信方式や収集するデータについて解説する. 検証用のアプリケーションを作成し分析を行った結果,モジュールの呼び出し関係を表す有向グラフが生成できたことを確認した. |
題名 | モバイル端末の消費電力削減のためのBluetooth4.0(BLE)を用いたWi-Fiウェイクアップ制御方式の提案 |
著者 | *田中 直也, 湯 素華, 小花 貞夫 (電気通信大学/大学院情報理工学研究科) |
ページ | pp. 118 - 123 |
キーワード | Wi-Fi省電力化, Wi-Fiウェイクアップ, スマートフォン, BLE |
アブストラクト | スマートフォンの使用可能時間の短さが問題になっており,その原因の一つとしてWi-Fiの使用がある.最近ではSocial Networking Service(SNS)のように,データを受信するタイミングが不定期的なアプリケーションが増えており,その通信のためにWi-Fiを常に起動して電力を多く消費している.本稿では,モバイル端末の消費電力の改善を目的として,電力消費の少ないBLEを用いて必要なときにだけWi-Fiをウェイクアップさせることで,Wi-Fiの使用による消費電力の削減を行う方式を提案した.提案方式についてプロトタイプによる評価を行い,従来のWi-Fiと比較し,プロトタイプの方がデータ送信間隔の長い場合には消費電力(ここでは消費電流量で計測)が少ないことを確認した.また,Wi-Fiチップのスリープ・ウェイクアップ等の細部の制御を行うことで,提案方式の方がデータ送信間隔の短い場合においても従来のWi-Fiより消費電力が少なくなり,約40%の削減効果が期待できることを示した. |