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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム

セッション 1A  統一セッション: 人流センシング
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: 竜ヶ森1
座長: 安本 慶一 (NAIST)

1A-1 (時間: 13:50 - 14:30)
題名(招待講演) 人の流れプロジェクトの歩み
著者*関本 義秀 (東京大学 生産技術研究所)
ページpp. 1 - 6
キーワード人の流動, 携帯端末データ, パーソントリップ調査, データ同化
アブストラクト本論文は2008年に立ち上げた「人の流れプロジェクト」の歩みを,パーソントリップデータを中心とした「人の流れデータ提供」や携帯電話のGPSやCDRデータを用いた研究等を中心にまとめたものである.

1A-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名Wi-Fiパケット人流センシングにおける統計的実数解析
著者*福崎 雄生 (立命館大学情報理工学研究科), 望月 祐洋 (立命館大学総合科学技術研究機構), 村尾 和哉, 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
ページpp. 7 - 14
キーワードprobe request, 人流解析, センサーネットワーク, 防災システム, 実数推定
アブストラクトWi-Fi パケットセンサを利用した人流解析手法は,個人を識別した移動軌跡データの収集が容易で分解能が高く,屋内での運用にも向いている反面,Wi-Fi 機能を有効にしていない人やそもそも携帯端末を所持していない人も存在するため解析対象領域内の人の実数を確率的にしか把握できないという特徴がある.我々は複合商業施設での 2 ヶ月に渡る実証実験を通じて施設の全出入口に設置された人感センサデータと Wi-Fi パケットセンサによって認識した滞留者数を照合することで実数を推定するための実数推定係数を算出した.この際,来館者の訪問パターンを考慮し平日と祝日・休日を分離して対応し,1 週間分の人感センサデータを学習用として Wi-Fi パケットセンサの観測値の乗数倍と 1 時間毎の人感センサの観測値との間で最小絶対誤差 (LAE) を与える係数を実数推定係数 α として算出するとともに,別の 1 週間分の人感センサデータを正解セットとして推定実数値と比較して実数推定係数の確からしさを評価した.この結果,1 時間区切りの滞留者数の 1 日分の累計では最大誤差が7.9%に収まっていることを確認した.さらに,リアルタイムでの人流解析を実現するために,推定遅延時間 β を設定し,実数推定結果出力を必要最低限で遅延させることで Probe Request フレームの送信間隔が分単位となる影響を軽減した.

1A-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名Pedestrian Detection in Indoor Environments Based on 3D LiDAR Data Segmentation
著者*Weimin Wang (Graduate School of Engineering, Nagoya University), Kei Hiroi (Institute of Innovation for Future Society, Nagoya University), Katsuhiko Kaji (Faculty of Information Science, Aichi Institute of Technology), Nobuo Kawaguchi (Institute of Innovation for Future Society, Nagoya University)
ページpp. 15 - 20
キーワードPedestrian Detection, LiDAR, Indoor Environments, Point Cloud, 3D Segmentation
アブストラクトWith advantages like independence from visible light, detecting pedestrian with range data ac- quired by depth sensors or LiDAR sensors is attracting more interests. Especially, LiDAR sensors have been widely utilized in many fields such as autonomous system or robot vision for obstacle detection. However, LiDAR data are usually very sparse, which is a challenge for detecting pedestrian especially when the pedes- trian is far from the LiDAR. As an application in indoor mapping, the traces of pedestrians need to be eliminated for quality mapping. Compared with outdoor environment, indoor environment is usually very crowded and more objects like pillars or tables whose LiDAR scan lines are similar to a pedestrian’s. It increases difficulty for pedestrian detection in indoor environment. In this paper, we propose a method that detects pedestrian in 3D directly from sparse 3D data acquired in indoor environment. We utilize a Velodyne HDL-32E LiDAR sensor in this work. Range data from LiDAR sensor are clustered into scan line segments and segmented by agglomerating these clustered line segments. Finally we find out the segmentation that posses specific features of pedestrians. The experimental result of pedestrians detection in point cloud data of a underground shopping mall acquired by the LiDAR sensor verifies the feasibility and robustness of the method we proposed.

1A-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名NoSQLを利用した複数視点による移動物体位置管理システムの提案
著者*西野 剛史, 楠瀬 適, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 21 - 28
キーワード位置管理, 物体認識, データベース, NoSQL, 複数視点
アブストラクト近年,防犯カメラによる顔認識・人物追跡,交通カメラによる車両・交通監視といった監視セキュリティの導入や,顔検出機能付きカメラの普及によって,物体追跡がより身近なものとなった.また,多くの映像が防犯カメラ等よりビッグデータとして蓄えられており,これらの映像から一意の人物の認識・追跡を人的手段によって行うことはできず,コンピュータビジョンによる物体認識・追跡技術に頼らなければならない.しかし,これら多数の防犯カメラは,管理者のそれぞれ異なるシステムで運用されているため,首尾一貫でない追跡となってしまう.また,統合を行う際には,それぞれのシステムのデータ形式やカメラ保有台数・性能が異なり,現行のリレーショナルデータベースで管理するには,スキーマ制約が発生する.また,データ量も膨大になるため,大規模データベースを用意する必要が生じる.本稿では防犯カメラ統合の手段として,スキーマレス・スケーラビリティに特化したNoSQLデータベースによる物体位置管理システムを設計し,リレーショナルデータベースとの性能比較や非統合システムとの比較を行い,提案システムの優位性を示した.